NHK 「BS世界のドキュメンタリー」 NHK BS1

2017.09.20 (水) 0:00-0:50放映

歴史のまやかし(豪華客船「ルシタニア沈没の真実」)

 
NHK BS1 より拝借しました  
鑑賞前

豪華客船Lusitania号沈没事件については、あまり詳しくはない。                                

Britannicaによるとこういうことらしい。イギリスの豪華客船Lusitaniaが第一次世界大戦中の1915年5月7日にNewYorkからLiverpoolへの帰途沈没した。乗客、船員1959人中1198人が水死した。アメリカ国籍者は128人であった

沈没の原因はドイツのU-Boatで魚雷により撃沈されたことによるようだが、イギリスの非難に対して、ドイツはこの船には兵器が積まれており、この客船の撃沈は、戦争のさらなる拡大を最小限にとどめるのだと反論した。

それまで孤立主義をとっていたアメリカで反ドイツ世論を高め、アメリカの参戦を促し、戦局を一変させる契機となった。

果たして真相はどうだったのか。非常に興味ある番組であろう。                                                   

鑑賞後

非常に興味をもって拝見しました。

拝見する前に題名を見みて私の抱いた問題点は次の二点でした。

  1. Lusitania号は客船を装った軍事物質運搬船だったのか。
  2. Lusitania号の沈没はアメリカを第一次世界大戦に巻き込むための役割を果たしたのか。

同ドキュメンタリーでもこの二点を取り上げています。

  1. についてはイギリスはかたくなに、この事実を否定してきましたが、1982年潜水チームが残骸の調査の許可を取る際、イギリス国防省は「船内には大量の弾薬が存在しており、その一部は非常に危険である。」とある程度歴代の嘘を認める内容のことを言っていることから事実ではないでしょうか。
  2. アメリカの参戦の原因になったかについては、歴史学者によって意見のわかれるところだと思いますが、ドキュメンタリーでも言われているように、1917年のアメリカの参戦の発火点となったことは事実であると思います。

もっと深く真相を知りたいと思いましたが、このドキュメンタリーの最後にも言っておられるのは残念です。
「この先、新たな証拠が見つかる可能性はまずありません。海底調査をすれば新たな事実が発見される可能性はあります。しかし資金や許可の面で簡単でないでしょう。100年以上前に海に沈んだ豪華客船の周りを謎と憶測が渦巻いています。」

 

 

NHK 「BS世界のドキュメンタリー」 NHK BS1

アフター・ヒトラー 前編 2017.08.24 0:00-00:45 放映

アフター・ヒトラー 後編 2017.08.25 0:00-00:45 放映

 

NHK 放映中のものをカメラに収めました NHK HPより借用いたしました

写真の子供たちを見て思った。写真のような瓦礫の凄さはなかったが、これは日本の終戦の時と同じだと。当時私は小学校の2年生で、長野県小県群神科村に住んでいた。昭和天皇の玉音放送もラジオで聞いた。

学校では担任の先生が終戦について説明してくれた。どういう説明をされたかよく覚えていないが、若い女性の先生だったが、生徒に涙を見られないように、黒板に向かって泣いていのを覚えている。私はこの戦争の賛美者では決してないが、日本人がこれだけ一つにまとまったことはなかったと思う。(これは国の強制だ、国民は洗脳されていた、すべての人がこの戦争を認めていたわけではなっかったとの反論があるかもしれませんが。)

又もや、NATOに於ける西ドイツの立場が気になった。このドキュメンタリーにもあるように、戦勝連合国側は、ドイツを存続すべきか、壊滅させるべきか、議論したようだ。

百科事典BritannicaのNATOの一項に次のようにThe Role of Germanyが記述されている。

1950年代の初期から中葉にかけての深刻な問題は、同盟に西ドイツを参加させるかの交渉であった。西ヨーロッパにおいては、西ドイツの再軍備の見込みは、疑いもなく不安であり、ためらわせるものであった。しかし、この国の力は起こりえるソ連の侵入から西ヨーロッパを守るために必要であると考えられていた。従って、西ドイツを同盟に「安全に参加させる」ための協定が1954年10月のパリ協定の一部として加えられた。・・・・・

1955年5月に西ドイツはNATOに加わった。

The role of Germany

A serious issue confronting NATO in the early and mid-1950s was the negotiation of West Germany’s participation in the alliance. The prospect of a rearmed Germany was understandably greeted with widespread unease and hesitancy in western Europe, but the country’s strength had long been recognized as necessary to protect western Europe from a possible Soviet invasion. Accordingly, arrangements for West Germany’s “safe” participation in the alliance were worked out as part of the Paris Agreements of October 1954, which ended the occupation of West German territory by the western Allies and provided for both the limitation of West German armaments and the country’s accession to the Brussels Treaty. In May 1955 West Germany joined NATO, which prompted the Soviet Union to form the Warsaw Pact alliance in central and eastern Europe the same year. The West Germans subsequently contributed many divisions and substantial air forces to the NATO alliance. By the time the Cold War ended, some 900,000 troops?nearly half of them from six countries (United States, United Kingdom, France, Belgium, Canada, and the Netherlands)?were stationed in West Germany. (Encyclopedia BRITANNICAより「)

 

このドキュメンタリーを見て感じたことは、

前編、後編を通じて、興味深く見させていただきました。ニュルンベルク裁判前の民衆などの公開処刑など、残酷ではありますが、そんなに多くもの映像がそろえられており、感心いたしました。

 

NHK 「BS世界のドキュメンタリー」

(1)非常に興味深く拝見しています。その件の歴史的事実、背景がよくわかります。外国の制作のようですが、NHKさんで独自の考えにもとづいて、修正、編集しなおしておられるのでしょうか。それとも、作成者の意志を尊重して日本語の翻訳だけに留めておられるのでしょうか。このシリーズをはじめから見ていれば、あるいはNHKのホームページをよく見ていれば、分かったことですが。

(2)又NHKさんの方で、今までの人気投票をやられたようで、再放送を楽しみにしております。

(3)今回はNATO成立までの歴史的ドキュメンタリーでしたが、その後の冷戦終結までのヨーロッパ史、冷戦終結後のヨーロッパ各国の動きなど、ドキュメンタリーがありば、どんどん放送してください。

 

刑事フォイル (Foyle's War)

刑事フォイル(10)前編 2017.07.08再放送

刑事フォイル(10)後編 2017.07.15再放送

 

tタイトル

高校時代の同級生、黒川次郎さん(NHK)にご連絡頂いた刑事フォイルの再放送を見ました。

うっかりしていて、刑事フォイル(10)の前編を見落として、今週の後編だけを見たが、面白そうだ。来週、再来週の刑事フォイル(11)の前編、後編の再放送を楽しみにしている。

第二次世界大戦前後のアメリカ、イギリスの関係が分かりそう。

Wikipediaに次のように紹介されている。

刑事フォイル、原題:Foyle's War )は、2002年からITVで放送された、第二次世界大戦中から戦後を舞台とした、イギリス刑事ドラマ。作家で脚本家のアンソニー・ホロヴィッツが製作から携わっている。2015年放送の第8シリーズを持って終了した。

日本ではAXNミステリーで全話の字幕スーパー版が放送された。NHK BSプレミアムでは1エピソードを前後編に分けた日本語吹替え版を、第4シリーズパート1第2話(通算14話目)までの全28回で[注 1]、2015年8月30日から2016年3月20日にかけて、また第4シリーズパート2第1話(通算15話目)から第5シリーズ第3話(19話目)までの5話が同じく全10回として2017年1月8日から3月12日にかけて放送された。

 

 

鷲とライオン -ヒトラーとチャーチルVSヒトラー

NHK BS 世界のドキュメンタリー シリーズ ヒトラーとの闘い

2017.06.06-06, 07放映

タイトル
チャーチルとヒトラーは世界を二分しました。
写真:全てNHK制作同テレビより拝借

 今まで断片的な知識としてもっていた、チャーチルとヒトラーとの関係を、その生い立ちからはじまり、軍事的手腕、政治的能力、そして趣味にいたるまで解説していただき、総合的に理解することが出来ました。

 この「鷲とライオン」は、NHK BS 世界のドキュメンタリー シリーズ「ヒットラーとの戦い」の中の一遍だと思われます。

 これはテーマからして、この二人についての関係だけで良いのですが、どうしても、ヒットラーについての話題が出て来ると、私の連想は、現在のEU内での対立、軋轢に飛んでしまいます。

 イギリス生まれの歴史家Tony Judtが著書Post War (History of Europe since 1945)の中で、ヨーロッパの人たちは、第二次世界大戦での苦い記憶を固める前に、経済的豊さを求めて、経済的、社会的、政治的な統合を進めていったことに対する危惧をしめしていました。

 私の思い過ごしであれば訂正しますが、イギリスのEU離脱問題などは、この時代からのイギリスの国民の中には、ドイツ主導で行われているヨロッパ統合の推進に対して、ドイツに対する警戒心があったのではないのかとも考えています。

 ヒトラーの暴挙が現在のヨーロッパにどのような関わりをもっているか、などの企画があればうれしく思います。(すでにそのような番組があったかもしれませせんが)

 

 

失われた大隊を救出せよ

-米日系人”英雄”たちの真実-

NHK BS 2017.03.19放映

ブルユイエールの救出の森
写真:NHK制作同テレビより拝借
 

 非常に興味深く拝見いたしました。NHKの取材の機動力に感服しました。日系部隊が英雄視されているアメリカで、アメリカとの関係を恐れずに番組を制作されたNHKの勇気と決断に敬意を表したいと思います。(私は、トランプ大統領であれ、だれであれ、良好な日米関係を保ちたいと考えている者ですが。)

 フランス北東部の町 ブルユイエールの森でのおよそ250人の白人兵を救うため350人もの日系人将兵が死傷した未曾有の救出作戦でした。日系人兵士の心の中の思いは大体想像がついていましたが、生存者の生の声を映像に残したということは、貴重な資料だと思いますし、末永く残していただきたいと思います。

 なぜ250人の白人を救出するために多くの日系人が死傷しなければならなかったのかについては私には分かりませんが、日本人が勇敢であったという以外に、「日本が敵国であったこと」、「人種的差別」が指導者の中にあったのかもしれません。

 証言の中で、死んでいった仲間を思い、「“英雄”なんて呼び名は嫌いなんだ」という言葉には心を打たれました。 

 ただ、彼らの中には、本当にアメリカを愛して、アメリカのために救出作戦に参加した日系人もいたかもしれません。私が見落としていなければ、このような人はこのドキュメントには出てこなかったと思います。又これらの人は全体の中ではごく限られた少数派なのでなかったかと思いますが、このような人達の証言を加えると「“英雄”なんて呼び名は嫌いなんだ」という発言がより効果的に印象的であったと思いましたし、NHKさんの報道の信頼性、客観性もより高まったと思いました。